一口に「換気」と言いますが結構奥が深かったりします。
窓を全開にするだけではダメなんですよ・・・知ってました？
部屋の換気をするだけで得られる驚きの効果とは？
目次
なぜ部屋の換気は必要か？
なぜ？部屋の換気は必要なのでしょう？
なぜかというと、これは現代の日本の建物に原因があります。
日本はもともと高温多湿な環境です。
なので、昔から家は木造で、建てられていました。
木造建築は断熱性に劣りますが、通気性は良く、湿気などが部屋にこもらないようになっていました。
ですが、近年では気密性を重視し断熱性を向上させた西洋式の住宅が主流になりました。
通気性が低下したことで、湿気などが部屋などにこもりやすくなったとともに、新建材などに使われる化学物質などのこもりがシックハウス症候群などの問題を引き起こしています。
そのため、健康な暮らしをおくるうえで部屋の換気は重要だといえます。
部屋の換気の効果
・除塵
部屋を舞っている目に見えない埃には、様々な雑菌が付着しています。
換気によって空気を入れ替えることにより、それらの埃と雑菌を追い出しましょう。
・室温の調整
熱い真夏の熱帯夜などは部屋の暑く湿った空気を入れ替え涼しい外気を部屋に取り込みましょう。
・イヤなの臭いの除去
部屋にこもったイヤな臭いを換気することで追い出し、快適な環境を作りましょう。
・除湿
近年の住宅は気密性を重視しています。
そのため、家に湿気がこもりやすく、押し入れの中が湿気る、壁紙に汚れやシミができ
る、金属類が錆びる、カビなどが発生するなどの弊害をおこしています。
特に、暖房器具を使用する冬場などは結露などによってその被害は顕著なのではないで
しょうか。
適度な換気によって、湿った空気を排出して快適な環境を作ります。
シックハウス症候群とは？
気密性を重視した西洋式の住宅が増えるとともに問題となってきたのが「シックハウス症候群」です。
（シックハウス症候群の症状）
・目がチカチカする
・鼻水が出る
・喉が乾燥する
・吐き気がする
・頭痛
・湿疹
（シックハウス症候群の原因物質）
・VOC（揮発性有機化合物）・・・建材や家具、身近な家庭用品から発生。
・ホルムアルデヒド・・・建材などに使用されている接着剤が発生源。
となっています。
そのほかにも、湿気がこもることによって、細菌やカビ、ダニの発生。
石油ストーブを使用することによる一酸化炭素（CO）、二酸化炭素（CO2）、窒素酸化物（NOｘ）などの汚染物質。
タバコの煙などに含まれる有害物質などもシックハウス症候群の原因です。
シックハウス症候群は個人差が大きく、同じ部屋にいるのに影響が出る人と全く影響を受けない人がいます。
シックハウス症候群の対策
フローリングや壁材として新建材が多く使われていたり、壁紙やカーテン、カーペット、畳などにも防虫、防カビ、難燃処理がなされているため、VOC（揮発性有機化合物）やホルムアルデヒドを身近な環境から取り除くことは出来ません。
換気によって空気を入れ替えることが最も有効な手段だと言えます。
VOCの揮発量は、材料が新しいほど、室温が高いほど多いと言いますから、新築の住宅ほど発生しやすいと言えますので、換気は重要です。
これらの化学物質の事は工務店や設計者と十分な話し合いを持つことが大事。
（2003年度に改正された建築基準法ではすべての住宅に24時間換気の可能な換気設備を取り付けることが義務化されました。
1時間で家の中の空気の1/2を入れ替えるための必要な空気の量、1時間あたりに空気が入れ替わる換気回数が定められています。）
また、日常生活では換気や掃除などによりカビやダニ対策を効果的に行うことが重要と言えます。
効果的に換気をするためのコツ
自然換気の場合は窓を大きく開けるだけでは効果はありません。
換気をするためにもコツがあります。
①窓の大小に関わらず対角線上の二つの窓を開けましょう。
その際、空気の出口となる方を全開にし、入り口となる方の窓は15cmくらいにすると空気の流れが良くなります。
②部屋に窓が一つしかない場合は、部屋のドアを開けて通気しましょう、空気の流れをみて、ドアの方を少し開けるか窓を少し開けるかを判断してください。
③空気が流れない場所は扇風機を使って強制的に空気の流れを作りましょう。
④早朝に換気をする場合、夜の湿った空気が残っているのであまり長く窓を開けておくことは控えましょう。
⑤なるべく湿度が低い時間帯に換気を行いましょう。
夏場であれば12時から16時の間、冬場であれば12時から14時の間が換気に効果的。
まとめ
・新しい住宅ほど換気が大事。
・除塵・温度調節・悪臭除去・除湿のために換気が必要。
・埃などに雑菌が付着しているため除菌にも効果がある。
・シックハウス症候群を防ぐためには換気が重要。
・一つの窓を大きく開けただけでは換気にはならない、空気の流れを作ることが大事。
換気ひとつとってもなかなか奥が深いですね。
高気密・高断熱の住宅は冬場温かく暖房費もかからないのでお得かと思いきや、こんな弊害もあるのですね。
日本古来の日本の気候に適した木造住宅の偉さを再認識した感じです。
効果的に換気を行いリフレッシュした空気の中で健康的に生活をおくりましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
