美容関係でよく耳にする“リンパの流れ”。
知っているようで実は解っていない“リンパ”のこと、”リンパの流れ”のこと。
実は“リンパ”と”リンパの流れ”は、とても重要だという事が改めて認識できるはず。
知っているようで知らなかった“リンパ”と”リンパの流れ”のこと。
目次
リンパとは?
「リンパの流れが悪い」
「リンパ線が腫れている」
「リンパマッサージ」
などなど、リンパという言葉をよく聞くと思いますが、そもそも“リンパ”とはなんなのでしょう?
簡単に言いますと、“身体の中の下水道”の役割をしています。
人の身体には血液を流す血管が体中に張り巡らされています。
この、血管は身体の中に栄養素を運んでいるわけですが、これと同様に、体の中の不純物を回収するリンパ管も体中に張り巡らされています。
流れを簡単に説明しますと、まずは動脈から栄養をと水分が身体の隅々の細胞まで運ばれていきます、この栄養を含んだ水分が体中に補給されている状態が“お肌プルプル”状態です。
ですが、この栄養を含んだ水分はやがて使い古され、汚れてきます、この汚れた水分が流れていくところがリンパ管になるのです。
リンパ管は汚れた水分だけではなく細胞から出たゴミや、怪我などで紛れ込んだ病原菌なども一緒に流してしまいます。
体中の細胞の不純物や老廃物を回収するリンパはまさに“身体の下水道”ですね。
リンパは何処へ?
体中の老廃物や病原菌などを回収するのは解りましたが、この回収されたものは何処へ行くのでしょう?
それは“リンパ節”と呼ばれるところで濾過されます。
この“リンパ節”は全身に800か所あると言われています。
リンパ節の大きさは米粒か大豆くらいの大きさしかありませんが、ここで細胞の老廃物や病原菌を濾過しリンパ液をきれいにします。
ですので、病気や怪我などをし、身体の細胞中に病原菌が多くなると、リンパ節の処理能力が間に合わずにリンパ節が大きく腫れあがることになってしまいます。
リンパの流れをつくるもの
皆さんもご存じのように、血管を流れる血流は心臓と言うポンプによって作られていますが、リンパの流れはどのように作られているのでしょう?
リンパには心臓のようなポンプは使われておらず、その流れは筋肉の収縮によって作られています。
筋肉を動かすことでリンパ管が圧迫されリンパが流れるという仕組み。
ですので、筋肉があまり使われていない場合リンパの流れも滞りがちになるわけです。
一日中、立ちっぱなしや座りっぱなしの場合、よく足がむくみますが、この状態がリンパの流れが滞っている状態で老廃物が流れずに溜まりっぱなしの状態となるわけです。
この“むくみ”を放っておくと、冷え性や肥満、お肌のシミ、吹き出物に悩まされることになります。
病原菌も流されないので怪我や病気の治りも遅くなります。
ですので、適度な運動を心がけリンパを流すように努めましょう。
リンパと“がん”の関係
病原菌も流すリンパですが、もちろん“がん細胞”もリンパに流れます。
“がん細胞”もリンパで回収されリンパ節に集められます。
ここで、“がん細胞”を処理してほしいところですが、がん細胞はリンパ節で増殖し、ほかのリンパ節へ転移することがあります。
この場合、手術でがんに侵されたリンパを摘出するのですが、このことにより今度は体中のリンパが滞ります。
体液の流れが悪くなり、むくみがおきます。
この症状のことを“リンパ浮腫”と言います。
身体にとってはまさに悪循環、がんという病気の厄介さが解りますね。
リンパを良く流すには
①適度な運動
リンパの流れは筋肉の圧迫によって作られるため、適度な運動は欠かせません。
デスクワーク中心の仕事であれば1時間に1度はストレッチの時間を設けましょう。
②冷え性の改善
女性の多くは冷え性を自覚していると言います。
手足の冷えは血流が悪いとともに、リンパの流れも悪くなっています。
お風呂に入る際はぬるめのお湯にゆっくりと浸かり身体の“冷え”を改善しましょう。
③適度な水分補給
リンパの90%は水分です。
そのため、水分が不足するとリンパの流れも滞りがちとなります。
ですので、適度な水分補給を心がけましょう。
朝起きて500ccの白湯を飲み、1日1リットルの水を補給するようにしてください。
④バランスの良い食事
大豆製品、海藻類、野菜、青魚など積極的に取りましょう。
⑤新陳代謝を活発にする
汗をかいて身体の循環機能を高めましょう。
運動をして血流を良くし汗を流すことでリンパの流れも改善されます。
⑥リンパマッサージ
運動ではなく手の力でリンパを流していくのがリンパマッサージです。
リンパマッサージで重要なことはリンパ節に向かってリンパを流すことです。
身体には主要なリンパ節がありますからそこへ向かってリンパを流してください。
(主要リンパ節)
・鎖骨リンパ節(鎖骨)
・耳下腺リンパ節(耳の前)
・顎下リンパ節(顎の下)
・腋窩(えきか)リンパ節(わきの下)
・肘リンパ節(肘)
・腹部リンパ節(腹部)
・鼠経(そけい)リンパ節(足の付け根)
・膝下(しっか)リンパ節(膝裏)
これらのリンパ節を意識して、そこに向かってリンパを流していきましょう。
あとがき
知っているようで知らなかった“リンパ”の事。
血管と同じようにリンパ管も大切だという事が解りました。
“むくみ”や“お肌のシミ”などの美容のことから、“がん”などの病原菌まで、なんとリンパの奥が深い事でしょう。
美容と健康に毎回登場する「適度な運動」と「バランスの良い食事」はやはり人が健康で暮らすうえで重要なのですね。
すべての悩みを解決する「適度な運動」と「バランスの良い食事」、皆さんも意識しておきましょうね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。